子どもが、Windows7が動いていたパソコンをWindows10にアップグレードしたら、開かなくなったという電話をもらった。
電話をかけてきたご婦人はパソコンに詳しくないと主張されるのだが、こちらは「開かない」という言葉の意味が分からない。
何が開かないのか説明されないのである。
そこで、とりあえずパソコンの状態を見に行くことにした。
家にいるのは子どもだけで、中学生である。
その中学生がアップグレードをしたそうで、家族の中ではパソコンに一番詳しいらしい。
訪問してパソコンを起動してもらった。
まぁ、どこでもそうだろうが家に一人しかいない所に、知らないおじさんがやってきて質問攻めにする。
口が軽くなるはずがない。
彼は自分が何をしたかこちらが期待するレベルで説明できないので、パソコンの様子を見ることで判別するしかない。
パソコンの画面ではスタートアップ修復が動いている。
傍らの彼に聞いてみた。
この結果はどうだったかというと何回もやってみたが今と同じだという返事が返ってきた。
要するにWindows10へのアップグレードに失敗したということだ。
アップグレードする前にバックアップを取るようにという注意書きが出たはずだが、無視したのだろう。
パソコン自体の物理的な異常はないようなので、リカバリを実行する以外にこの問題の解決方法はないという結論に達した。
彼にリカバリを実行したらパソコンを購入した時の状態に戻るが実行していいかお父さんに連絡してみるように言った。
彼は仕事中だからといって連絡を取ることを渋った。
そこで本来の依頼主である、電話をかけてきたご婦人、彼のお母さんに連絡するように言った。
その結果パソコン内には大事なデータがあると思うので、家族会議を開いてから結論を出したいという返事をもらった。
このような状態になってもハードディスクが無事ならデータの取り出しは可能である。
私はデータの取り出しの依頼を受けたときのためにUSBメモリから起動できるWindowsPEの準備をした。
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Windows10にアップグレードしたいなら、復旧した後に再チャレンジするといい。
ただし、次回はリカバリディスクを作成してからにするといいだろう。
