ＮＴＴのセキュリティ対策ソフトをインストールするよう依頼された。
もちろん、お金をかけて人に依頼するぐらいだから一筋縄ではいかない。

依頼人のパソコンを起動すると迷惑ソフトがいくつもたちあがった。
これらの迷惑ソフトはコントロールパネルの「プログラムと機能」を使って削除した。
その画面を見て気がついたのだが、そこにはトレンドマイクロ社のセキュリティ対策ソフトがあった。

依頼人に話を聞くとパソコンにプリインストールされていたもので使用期限が来ているのはわかっていたが更新はしなかったと言われた。

ＮＴＴのセキュリティ対策ソフトは同じトレンドマイクロ社のものだがそのままでは重複してしまうためにインストールできない。

試しにインストールを実行してみるとインストーラーはパソコンにインストールされているセキュリティ対策ソフトを見つけて、削除にチャレンジしてくれた。
同じ会社のソフトだからうまく削除してくれるかと見守ったがシステムエラーが発生しましたなどといって失敗に終わった。

この手順はあきらめて正攻法でやってみた。
「スタート」→「すべてのプログラム」→「ウイルスバスター2010」→「トレンドマイクロサポートツール」と進んでみたがこの先でエラーが表示されてやはりアンインストールできなかった。

次はトレンドマイクロ社が提供している強制アンインストールツールである。
これもうまくいかない。
少し焦りを感じた。

仕方がないので直接プログラムを削除することにした。
まず、レジストリエディタを開き「レジストリ」の中の「TrendMicro」フォルダを削除した。
次にHKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Runの「Run」キーをクリックして、右側フレーム内の「UfSeAgnt.exe」"C:\ProgramFiles\TrendMicro\Virus Buster\UfSeAgnt.exe"を右クリックから「削除」した。

それからエクスプローラーを開いてC:\ProgramFiles\TrendMicroを右クリックして削除しようとしたが使用中と言われて削除できない。何がこのソフトを利用しているのかわからない。

セーフモードでパソコンを起動してエクスプローラーから同じことを試みたがやはり削除を拒否された。
もう一度セーフモードで再起動し、コマンドラインからDeleteコマンドを使ってみたがやはり削除できない。

ここで、使用中のために削除できないソフトを強制的に削除するフリーソフトを探してみた。
しかし、役に立ちそうなフリーソフトは別のトラブルを起こしそうに思えたために利用をあきらめた。

ここに至っては仕方がないと言うことでWindowsPEを使うことにした。
このソフトはハードディスクの障害やＯＳの破損などでパソコンが起動できなくなった場合などに使うものである。
パソコンをハードディスクからではなくＣＤから起動するように設定を変え、WindowsPEを動かした。
このソフトでエクスプローラーを起動し、C:\ProgramFiles\TrendMicroを削除した。

これでようやくＮＴＴのセキュリティ対策ソフトがインストールできるようになった。

※使用中と表示されたファイルを削除するためのツールがあります。
PendMoves と MoveFile
マイクロソフト製です。

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