パソコンの画面に不審なバナー広告が次々に表示される。
システムの復元を試みたがよくならなかったのでリカバリーをしてほしいという依頼を受けた。



システムの復元を実行できるぐらいだからそれなりの知識があるのかと思ったらそうでもなかった。
肌色が多めのサイトを見ていると表示される入会案内を消すために誰かに手順だけ習ったらしい。

依頼人にリカバリーをおこなうにあたっての手順を説明した。
必要なデータのバックアップを取るのも当たり前だが、パソコンは工場出荷状態に戻るので、ソフトを入れ直す必要があるといったら依頼人は困ったようだった。
パソコンで動作しているソフト類の大半が新たにインストールできないらしい。
プリンターの設定もやり直す必要があるといったら動揺していた。
自分でしなければいけないと思ったようだ。

依頼人はリカバリーの依頼を取り消した。
新しい依頼は不審なバナー広告が次々に表示されるのを止めることである。

依頼人の説明ではインターネットエクスプローラーを起動してしばらくするとバナーが勝手に開いて外国のものらしい広告が表示される。
このバナーを消すとしばらくは何も表示されない。
インターネットエクスプローラーに表示されるホームページもヤフーのトップページで特に怪しいサイトが設定されているわけでもないようだ。

とりあえずヤフーのトップページからマイクロソフトセーフティスキャナーをダウンロードし、実行した。
インターネットエクスプローラーは終了させた。

フルスキャンなので完了するまでに約3時間ほどかかる。
この間に、コントロールパネルからインターネットオプションを開き、全般タブから一時ファイルやCookieを削除した。
次にプログラムタブからアドオンの管理を開いて、見慣れない発行元のアドオンをすべて無効にした。
この作業はインターネットエクスプローラーを開いた状態でやらない方がよい。

次に「プログラムと機能」を開き、日付順に並べ替えた。
不審なバナー広告が次々に表示されるようになったのは8月の初め頃だったらしい。
8月の日付があるプログラムは3つあったのですべて削除した。
英語でメッセージが表示されたがお構いなく削除である。

この間に、マイクロソフトセーフティスキャナーは次々にウイルスを見つけている。
引き続き、「プログラムと機能」に表示されているプログラムを見ていった。
Yontooというプログラムがあった。
インターネットエクスプローラーのアドオンにもあった。
これは以前にもどこかで見たことがある。
調べてみるとYontoo の影響で不審なバナー広告が次々と表示される様だ。
これも削除しようとすると英語の表示が出るが解釈できないほどむずかしくはない。
削除！
Advanced System Protectorもいたのでこれも削除した。

作業を初めて3時間ほど経過して、マイクロソフトセーフティスキャナーはウイルスを9個削除して仕事を終えた。
パソコンを再起動してインターネットエクスプローラーを開きしばらく様子を見たが特に何事も起きない。
依頼人はユーチューブの反応がよくなったといって喜んでいる。
症状が再発しないとも限らないので様子を見てくださいといって引き揚げた。

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