今回の依頼人が言うにはいつも使っているドキュメントが開けない。
他にもパソコンの安全性が保たれていないという表示が起動するたびに出るという。
これを聞いた時は、たぶんウィルス対策ソフトの更新期限が来ているのだろうと思った。
どうすればいいだろうと聞かれたので、私が訪問するのでそのままにしておきなさいと答えた。
これだけ聞いて私は依頼人にはこの問題を電話の指示だけでは解決できないだろうと判断した。
訪問してみるとパソコンは起動されていたのだが診断を始めて見ると私の予想とまるで違っていた。
一年ほど前にパソコンを購入したのは聞いていたのだが、まるきりそのままの状態であった。
画面下のウィルス対策ソフトのアイコンをクリックしてみるとアップデートをしてくださいという表示が出た。
よく読んでみるとそこには無料で使える期間が９０日ありアップデートが必要ですと書いてあった。
これはもしかしたら、購入して以来一年間、ウィルス対策ソフトを使っていないんじゃないだろうか。
依頼人に聞いてみると購入するときに、電器屋に面倒なことは何もしないでいいようにしておいてくれといったそうだ。
パソコンを購入した相手は私から買わない方がいいと言ったそうだからなかなか頭が痛い。
パソコンは富士通のノートパソコンでVISTAのSP1が動いている。
ブラウザを開いてみるとあやしげなツールバーがたくさんある。
まずい。
落ち着かなくては。
ドキュメントを開いてみる。
そこにはエクセル２００７で作られたファイルがある。
しかしなぜかアイコンがアドビの絵柄になっている。
ファイルを開いてみるとアドビリーダーがこのファイルは開けませんと宣う。
そりゃそうだろなと思いつつ閉じる。
さて作業開始、アップデートナビが更新がたくさんがあるといっているのでとりあえず更新させてみる。
しばらくするとグラフィックスドライバやらなんやらが更新された。
他にも残っていたのだが後回し。
次はアドビリーダーとフラッシュプレイヤーを更新、これは凶悪なウィルスの攻撃の的になっているので、必ず必要なことである。
さて、ウィルス対策ソフトを有効にするかな。
アップデートをしようとするとメールアドレスを聞いてくる。
依頼人にアドレスを聞いてみるとメールは日頃使っていないのでわからないと言う。
頭が痛い。
よく聞いてみると購入した最初の頃一度メールを使ったことがあるらしい。
記録を取ってあるノートを持ってきてもらい、調べてみるとフリーのメールアドレスがある。
これを使ってウィルス対策ソフトがようやく９０日間有効になった。
ウィルスの検索を始めたのだがこれに１時間ほどかかった。
これでたくさんのウィルスを削除できたが網にひっかからなかったのがあるに違いないと思った。
しかし時間がない上に、依頼人は怪しいツールバーを削除するための指示を私に出来ない。
このパソコンを利用しているのは主に孫娘なのでわからないらしい。
ここまでで２時間以上経過している。
次は依頼人がつい先日まで使っていたというエクセル２００７で作られたファイルを利用できるようにするという問題である。
最初はファイルの関連づけが狂っているだけだろうと思っていたのだが違っていた。
パソコンの中身を調べてみると確かにエクセル２００７が存在した形跡があるのだが、なぜかすっかり消えている。
ここでパソコンに付属していたはずのものを全部持ってくるように依頼人に指示した。
現れたのはOffice2003のＣＤである。
なぜエクセル２００３でこのファイルが作れる？購入元の電器屋もわからないらしい。┐(￣ヘ￣）┌ ﾌｩｩ～
仕方がないのでこれをインストールして、２００７のファイルを２００３で利用できるようなソフトをマイクロソフトのホームページからダウンロードして使えるようにした。
依頼人は大変喜んでいた。
この後、VISTAをSP2にアップデートした。
これで時間切れである。
９０日後にウィルス対策ソフトをどうするべきか指示をして退出した。
この仕事は大変である。先が思いやられる。
パソコン教室でもこのあたりのことを教えて欲しいものである。
その後聞いたところではウィルス対策ソフトはほったらかされたままらしい。
パソコンを購入するときに面倒なことは何もしないですむことを希望する人はそもそもパソコンを買わない方がいいと思います。
パソコンはものすごく面倒な機械です。
面倒なことが嫌いな方には向いていません。
それが解って購入される方は勉強するかお金を使うしかありません。
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