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| パソコン豆知識 寛解（コンピュータウィルスのお話） |
寛解とは辞書に依れば病気の症状が、一時的あるいは継続的に軽減した状態。または見かけ上消滅した状態を意味する言葉だそうである。
この言葉が今日の依頼人に通じたので少し嬉しかった。
時々、ウィルスに感染しているパソコンの修復を頼まれるのだが最近のパソコンウィルスは凶悪化が進んでいて修復も簡単にはいかない。
ウィルスが持っている機能のいくつかを説明しよう。パソコン上で動いている大半のプロセスに自分のコピーを挿入する。ウイルス対策ソフトやパーソナルファイアウォールを停止する。「regedit.exe」というレジストリ編集ソフトや、タスクマネージャも起動できなくしてしまう。「ウィルスのネットワークアクセスを許可する」というルールをファイアウォールに追加する。ウィルス対策ソフトメーカーや、WindowsUpdateのサイトにアクセスできないようにする。ハードディスクと共有フォルダにあるファイルに感染する。ほかのウィルスや攻撃ツールをダウンロードして実行する。感染パソコンをP2Pボットネットのボットにする。パソコンサポータの皆さんはこのようなウィルスの活動をひとつずつ停止させて、正常な状態に戻す。
こうして一見して問題がなくなったように見える状態を治癒ではなく寛解と呼ぶ。
パソコン上にウィルスが存在しないことを誰も保証できない。
依頼人に安全のためにはリカバリーしかありませんと語る所以である。
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